物語

イルカの休憩所を発見

とある森の蓮池で・・・

バリン 「水が本当にきれいね~冷たぁい」

透き通った池の水に、少し触れてみたバリン。

その後ろにはプリティーを持ち出して、またフラビーに怒られているギャビーがいた

フラビー 「プリティーを放しなさ~い!」

ギャビー 「おっと!」

バリン 「あら!」

ドボン~ブクブクブク・・・

ギャビー 「バリンが蓮池に落ちちゃった・・・」

バリン 「もうっ!ギャビーがぶつかったりするから!」

落ちたバリンに続いて、ギャビーもフラビーもプリティーも・・・

ギャビー 「えいっ僕も行っちゃえ!」

ポチャンッ

飛び込んだ池の中は、なんだか不思議な空気が漂っていた。

バリン 「ねぇ、あれちょっと見て!」

みんなで辺りを見渡してみると・・・

バリン 「蓮池の中にこんな素敵な風景があるなんて!」

ギャビー 「ふう~ん、気持ちいいなぁ~」

フラビーもギャビーもとってもいい気分。 

バリン 「あれ?イルカのお腹が膨らんでるみたいだけど・・・」

なぜかぽっこりと膨らんだイルカのお腹。

ポチャンッ・・・

バリン 「あっ硬貨が落ちてきた!?」

ポチャンッ・・・ポチャンッ・・・ポチャンッ・・・・

次々と落ちてくる硬貨。

バリン 「もしかして・・・」

バリンは何かに気が付いた。

バリン 「人間たちが願い事を叶えたいというおもいで投げ入れた硬貨を、イルカたちはキャッチして食べているわ!」

キラキラと光る硬貨を見つめながら、バリンは呟いた。

バリン「人魚になりたくて、神からの贈り物が降りてきたと思っているんでしょう」

バリン 「ねぇイルカさん、胸で呼吸してお互いの名前を呼びあう魚は、あなた達だけだって知ってる?」

バリン 「人魚になるために、これ以上危険な硬貨を食べる必要なんてないのよ!」

バリン 「伝説の中の人魚は、まさにあなた達なんだから」

ピンクイルカ 「知らなかったわ・・・でもこの膨らんだお腹はどうしたらいいの・・・」

バリン 「さあ、この昆布を食べてお腹をさすると、中に溜まった硬貨がよく出てくるようになるわよ。
快便のお札も役に立つといいわね」

そう言って、イルカのお腹を優しくさすってあげた。

イルカのお腹から出てきた硬貨は山のよう。

バリン 「もうちょっと遅かったら、イルカにとって一大事になるところだったわ」

「人間たちの小さな過ちが、純粋な動物たちを危険にさらしてしまうことを知らせないと・・・」

その後、バリンが考えたのは・・・ 

“蓮池に硬貨を投げた者は3日間下痢になります”という看板。

バリン 「これで危険なものを投げることもないはずよ!」